【通勤災害】通勤災害の適用範囲は?様々なケースについて労災法をもとに紹介

労働者災害補償保険法

pickup 玄関や階段で怪我したとき

  アパートやマンションの玄関や階段などは、不特定多数の者の通行を予定している場所なので、住居に該当する

 一方で、戸建ての家は、完全にその人の所有物なので住居に該当しない。また、会社ビル内の階段や会社が入っている雑居ビルの玄関口などは、就業場所に該当しないため、通勤災害にならない。これは、単純に事業主の責任になるのだ。

 次に2. 厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業場所への移動について。厚生労働省令で定める就業の場所とは、主として働いている会社のオフィスと考える。

 一方で他の就業場所というのは、副業的な意味合いで労働者がまた別で働いているところを指す。つまり、これは具体的にはダブルワーカーのための条件ということが想定される。

alert 他の就業場所への移動での通勤災害の扱い

 主として働いている会社のオフィスから他の就業場所への移動の間で通勤災害が発生してしまった場合、第二の事業場(行く先の就業場所)の保険で処理することとされている。

 最後に3についてだ。これは、単身赴任者が家族の住む自宅に帰るような場合の住居間の移動などが該当する。ただし、親の介護や未成年の子の養育などの理由でやむを得ず家族と別居している場合に限定される。

 また、帰省先住居から赴任先住居へ移動する場合は、業務する日の前日〜当日、赴任先住居から帰省先住居へ移動する場合は、業務する日の当日〜翌日に出ないと、就業関連性が認められないので注意。

4. 合理的な経路と方法であること
 合理的な経路とは、会社に届け出している経路のことを指すが、就業のために別経路を取らざるを得ないケースは通勤災害が認められる。(通勤経路で道路工事が起きていたりデモ行進をしてたり、自分以外で子供の世話をする人がいなく子供を保育所や幼稚園などに預けて通勤するケースなど。)

5. 業務の性質を有さないこと

 業務の性質を有する移動は、通勤災害ではなく、業務災害と認定される。具体的には、自宅・就業場所から出張先への移動や、会社のマイクロバスなど専用の交通機関による移動や、緊急用務のために休暇中に呼び出しをされて緊急出勤するケースなどが考えられる。

通勤経路を中断・逸脱した場合

 通勤経路を逸脱したり、中断して事故にあったときは通勤災害として認められない。

 ただ、通勤経路を中断したとき、ほんの少しの時間で用が済み、些細な行為に過ぎなければ、通勤の逸脱・中断にはならない。例えば、タバコを買ったり、雑誌や本を立ち読みしたり、公衆便所に寄ったりなどは問題ない

 また、労働者が通勤経路を逸脱したとき、以下のような日常生活上で必要な行為の時は、最少限度のものなら通勤災害として認められる。

1. 日用品を購入する場合
2. 公的機関の行う職業訓練や教育訓練(業務に役立つ資格を取得するために資格学校に通うなど)に参加する場合
3. 選挙権を行使する場合
4. 病院で診療や治療を受ける場合
5. 要介護状態(2週間以上わたって介護が必要な状態)の家族や配偶者両親の介護

 以上、今回は社労士科目の一つである労働者災害補償保険法の”通勤災害”についてまとめた。次回は業務災害について取り上げる。

http://sharoshi-gokaku.com/2020/05/02/gyomusaigai/

 

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