【療養(補償)給付】業務上の怪我や事故によって施される療養(補償)給付について

労働者災害補償保険法
記事でわかること
・療養(補償)給付とはなにか
・療養(補償)給付はどんなときに、どれくらいの期間もらえるのか
・療養(補償)給付はどうしたらもらえるのか

今回からいよいよ7種類ある労災保険についてひとつずつ説明していく。まず第一弾は、療養(補償)給付。療養(補償)給付とは、業務上の怪我や事故によって受ける医療行為のことをいう。今回は療養(補償)給付について詳しく説明していく。

療養(補償)給付について

療養(補償)給付の提供主体

 また、療養(補償)給付の給付自体は、政府によって行われるが、療養行為については健診給付病院(※)によって行われる。

健診給付病院…”社会復帰促進等事業として設置された病院、診療所” と ”都道府県労働長の指定する病院、診療所など”

療養費用を支給するケース

 また、労働者の状態によっては、療養給付ではなく、療養費用を支給するケースがある。どんなときに療養費用が支給されるか抑えておきたい。

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療養給付でなはく療養費用を給付するケース

 療養給付は、療養そのものの提供なので現物給付だが、療養費用は現金給付になる。基本的には療養給付がベースだが、例外条件として下記二つの場合のいずれかに該当したとき療養費用が支給されるのだ。

労働者のいる地区に指定機関がないとき、最寄りの指定機関に症状を治す技術が備わっていないとき(地理的な要因)

労働者の症状が指定機関以外の医療機関で緊急な療養が必要なとき、労働者側に療養費用によることを便宜とする真っ当な事情があるとき(労働者自身の要因)

療養(補償)給付の給付範囲と給付期間

給付範囲

 療養の給付範囲は、次の1~6によるものだ。

1. 診療
2. 薬剤または治療材料の支給 
3. 処理や手術といった治療
4. 自宅における世話・看護
5. 病院や診療所における世話・看護
6. 移送

給付期間

 給付期間は、傷病が治癒(※)するまで、もしくは労働者が死亡するまでの間である。

※治癒…治療の必要がなくなった状態のことを指す。たとえ症状が残っていても、症状が安定して治療の効果が期待できない場合、義肢の装着のための再手術といった外科後処理などの場合は、療養の給付の対象外となる。

療養給付・療養費用の手続きのしかた

①療養給付の場合

 療養給付は、下記の項目が含まれた規定の請求書を、療養給付を受ける指定医療機関を経由して所轄労働基準監督署長に提出することがルール。

1. 労働者の氏名、生年月日、住所
2. 事業の名前および事業場の所在地
3. 症状または発病の年月日(事業主の証明が必要)
4. 災害の原因と発生状況(事業主の証明が必要)
5. 指定医療機関の名称、所在地

②療養費用の場合

 療養費用の場合は、医療機関からもらう費用請求書をもとに、下記の項目が含まれた規定の請求書を、直接所轄労働基準監督署長に提出することがルール。

1. 療養給付の1~4の内容
2. 傷病名と療養の内容診療担当者の証明が必要)
3. 療養にかかった費用診療担当者の証明および費用の額を証明できる書類が必要)
4. 療養の給付を受けなかった理由

療養給付の負担金制度

 療養給付については、労働者が療養給付にかかる費用の一部を負担する制度がある。

ここまで、療養補償給付と療養給付の両方のケースについて述べてきたが、最後に取り上げる労働者の負担金は療養給付(通勤災害による療養の給付)のみなので注意が必要だ。

負担金の金額

   療養給付の負担について、政府は対象の労働者から200円を徴収する(ただし、健康保険法が定める日雇い特例被保険者の場合は100円)。

 また、療養費用が200円に満たない場合は、実際にかかった費用の分だけ徴収する。また、徴収方法は、労働者に支給される休業手当から控除することによって徴収する

負担金がないケース 

 療養費用の負担金について、下記の条件に該当する人は、そもそも負担金を払わなくていい決まりがある。

1. 第三者の行為によって生じた事故による者
2. 療養の開始後の3日以内に死亡した者もしくは休業手当を受けてない者
3. すでに一部負担金を納付した者
4. 特別加入者(※)

※特別加入者…労働者以外の人のうち、業務の実態や災害の発生状況などを踏まえて、労災保険に特別に加入することを認められている人のこと

以上、今回は療養給付について述べた。次回は、労災保険の第二弾「休業給付」についてまとめていく。

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記事の内容 ・休業(補償)給付はどんなときにもらえるのか ・どれだけの支給額がもらえるのか

 

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