【傷病(補償)年金】労働者の療養期間が長いときに支給される傷害(補償)年金について

労働者災害補償保険法
記事でわかること
・傷病(補償)年金はどんなときにもらえるのか
・どれくらいの支給額がもらえるのか
・傷病(補償)年金はどうしたらもらえるのか

傷病(補償)年金とは、通勤途中または業務上のケガや病気が一定期間経っても治っていないときに休業(補償)給付から切り替わって支給される年金のことだ。今回はその傷病(補償)年金について説明していく。

傷病(補償)年金について

傷害(補償)年金の支給要件

 給付の条件については、以下のようになる。

1. 療養の開始から1年6ヶ月が経っていること 
2. 負傷または症病が治っていないこと
3. 負傷または症病の程度が厚生労働省令で定める傷害等級(下記参照)に該当すること

 なお、たとえ①②の条件を満たしていたとしても、傷病等級に該当しない場合は、傷病(補償)年金ではなく、休業(補償)給付を引き続き給付されることとなる

傷病等級とは

 傷病(補償)年金の支給条件の一つに、傷病等級に該当することという条件がある。この傷病等級とは具体的にどんなものか下記で説明する。

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傷病等級の種類

 傷病等級は、6か月以上の期間にわたって治癒しないで第1級から第3級(傷病の状態による)のいずれかに該当する場合に認定される。

第1級…両眼が失明している、両下肢を膝関節以上で失っているなど

第2級…両眼の視力が0.02以下になっている、両下肢を足関節以上で失っているなど

第3級…一眼が失明して他眼の視力が0.06以下になっている、両手の手指の全部を失ったものなど

②傷病(補償)年金の支給額

 傷病(補償)年金の支給額は、傷病等級によって異なる。

傷病等級 傷病補償年金額(年単位)
第1級 給付基礎日額の313日分
第2級 給付基礎日額の277日分
第3級 給付基礎日額の245日分

傷病(補償)年金の支給手続き

療養開始から1年6ヶ月が経ったケース

 労働者は、1年6ヶ月が経っても症状が治っていない場合は、「傷病の状態等に関する届」を提出する。これに基づいて、所轄労働基準監督署長は、傷病(補償)年金を支給するかor引き続き休業給付を支給するかを決定する。

引き続き休業(補償)給付を支給することになったケース

 労働者は、毎年1月1日から1月31日までの期間に該当する休業(補償)給付の請求書を提出する際に、請求書と一緒に「傷病の状態等に関する報告書」を提出する。

 これに基づいて、所轄労働基準監督署長は、療養開始から1年6ヶ月が経ったケースと同様に、傷病(補償)年金を支給するかor引き続き休業給付を支給するかを決定する。

傷害の程度が変わったケース

 傷害(補償)年金を受ける労働者は、1月から6月生まれの人の場合は毎年6月30日、7月から12月生まれの労働者は毎年10月31日までに定期報告書を提出する必要がある。

③打切補償と傷病補償年金

労働基準法で、打切補償という言葉がある。打切補償とは、療養が開始されてから3年が経過したら、1200日分の平均賃金を支払えば療養中の従業員であっても解雇することが可能であるという制度だ。

 打切補償と傷病補償年金については、療養開始から3年を経過した日に業務災害による傷病補償年金を受けている場合、または3年を経過した日後に傷病補償年金を受けることになった場合、企業は打切補償を払ったことと見なされるため、打切補償を払わなくてもいいという制度がある。

 ただ、打ち切り補償に関しては「傷病補償年金」という記載の通り、通勤災害による傷害年金の場合は適用されないので注意が必要である。

以上、今回は傷病(補償)年金について述べた。次回は、障害(補償)給付についてまとめていく。

【障害(補償)給付 前編】業務によって障害を患ったときに支給される障害(補償)給付について
記事の内容 ・障害(補償)給付はどんなも種類があるのか ・どれくらいの支給額がもらえるのか ・障害が複数ある場合はどうすればいいか ・障害の状態が変わった(悪化回復再発...etc)ときは扱いはどう変わるのか

 

 

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