【特別効果 後編】特別加入制度の加入条件や共通ルール、特例について

労働者災害補償保険法
この記事でわかること
・特別加入の加入要件とは
・特別加入の共通ルールとは
・特別加入の特例ケースとは

 前回では雇用上労働者ではないが労災保険の対象になる者について、具体的にはどんな人が対象となるのかについて述べた。今回はその特別加入についての加入要件や共通のルール、特例について述べていきたい。

特別加入の要件

 特別加入の要件は、中小事業主等、一人親方等、海外派遣者それぞれのケースにおいて以下のようになる。

中小事業主等 ① 労災保険に関わる保険関係が成立済みであること
労働保険事務の処理を労働保険事務組合(※)に委託していること
③ 病気療養中、高齢などで実際に就業しない事業主、事業主本来の業務しかしない事業主に従事していること
一人親方等 ① 一人親方等の団体構成員であること
同種の事業または作業について、2つ以上の団体の構成員でないこと
海外派遣者 ① 労災保険に関わる保険関係が成立済みであること
国内で行われている事業が有期事業でないこと

※労働保険事務組合…中小事業主等が行うべき労働保険事務処理の負担軽減を目的に設立された団体。一般的に商工会議所や商工会などが業務を担っている。

特別加入の共通ルール 

 特別加入は以下のような決まりごとがある。なお、それぞれの項目において専門的な用語が出てくるが、それぞれの単元で用語について触れているので、文字をクッリクして参照いただきたい。

1. 療養給付の一部負担金がない
2. 特別金(特別給与をベースとした特別支給金)がない
3. 休業(補償)給付における「賃金を受けないこと」の要件はない
4. 二次健康診断等給付は支給されない
5. 給付基礎日額の最低・最高限度額適用されない
6. 給付基礎日額は、3,500円〜25,000円の16階級の範囲(※)。
7. 特別加入保険料滞納期間中の事故において支給制限が適用される。
8. 労災保険法など法令に違反した場合、特別加入の承認が取り消しされる。
pickup 給付基礎日額の決め方

給付基礎日額は3,500円〜25,000円のなかから、本人の希望額や所得などを考慮して、所轄都道府県労働局長が決定する。

特別加入の特例

業務災害および通勤災害の範囲(中小事業主等・一人親方等)

 厚生労働省労働基準局長のジャッジによって、業務災害or通勤災害になるかが決まる。

 ただ、株主総会や役員会に出席する場合や一人親方が自宅の補修を行う場合など事業主本来の業務による災害は除外の対象となる。

 事業主の場合、労働者とは違って業務時間内でも業務に関わらないことに従事している可能性がある。そのため、申請書を書くことが決められており、その内容をもとに労働基準局長が決める流れとなっている。

事業主の故意による支給制限(中小事業主等)

 業務災害の事故が中小事業主等の故意または重大な過失によって生じたものである場合、本来の費用徴収ではなく支給制限の対象となる

以上、今回は特別加入者の労災保険における扱いについて説明した。次回は労災法の最終回になる。

 

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